10代少女の「心」支えるケータイ小説

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ケータイ小説が女子中高生らに爆発的な人気を呼んでいる。100万以上の作品が公開され、書籍化された中からミリオンセラーも出た。11月3日公開の映画「恋空」は、ケータイ小説が原作だ。


 東京都内で9月末、「第2回日本ケータイ小説大賞」の表彰式があり、2071点から最終選考に残ったうち、作者14人が並んだ。ほぼ全員が10~20歳代の女性だ。その会場に名誉実行委員長を務める作家・瀬戸内寂聴さんのビデオメッセージが流れた。

 「ケータイ小説には大変、興味があります。短い言葉で自分の心を伝えるのはとてもいいこと。期待しています」

 ケータイ小説とは、ケータイから接続するインターネット上の専用サイトに発表されたり、読んだりされる小説を言う。書籍や映画になるものもあるが、初出はケータイである。

 最大手のサイト「魔法の図書館」には、100万以上もの小説が並ぶ。会員数約520万人、1か月あたり19億ものアクセスを誇るサイト「魔法のi(アイ)らんど」の代表コンテンツだ。

 文はすべて横書きで、改行と会話が多い。1文は、1行12字程度で1~3行と短く、文と文との間に2行程度のスペースがある。ケータイ画面で一度に見られるのは6~7行のため読みやすさを追求したスタイルという。

 無料で読め、会員登録(無料)すれば、書き込むこともできる。メール同様の気軽さと、無料の手軽さも受けている。

 内容は、恋愛が多数派だが、SF、ホラー、歴史、エッセーなど、作品数が増えるのに従って多彩になった。

 読み手も書き手も、核となるのは10歳代から20歳代前半の女性たち。プロ志望の書き手もいる一方、「気持ちの整理をしたい」「楽しいから」と、実話を書き込む若者もいる。

 双方向性も大きな特徴だ。新しく文章が書き込まれると、読者が掲示板に感想を寄せる。励まし、注文……読者の声を参考に書き直すケースもある。

 魔法の図書館の編集企画を担当する遊佐真理さんが、こう解説する。

 「書き手と読み手の距離が近い。書き手が絵文字や会話を多用するのは、読者の気持ちに近づけるためで、時代特性にあった自己表現方法では」

 このケータイ小説は、「Deep Love」をきっかけに、ケータイから飛び出して本になった。スターツ出版が2002年から、シリーズ4冊の本にしたところ270万部を売り上げた。

 05年発売の「天使がくれたもの」は47万部で、シリーズ4冊計115万部。「恋空」は昨年10月、上下巻を初版30万部で売り出し、現在142 万部。ケータイ小説の多くは初版5万~6万部から始まり8万~13万部程に達する。文芸書の一般的な初版部数は5000~6000部というから、その勢いは凄まじい。本を読まない層を開拓したとも言われる。

 今年上半期ベストセラーの文芸部門では上位10位中、ケータイ小説が半数を占めるほど。 魔法の図書館から生まれた書籍は34作品を数え、8月末の発行部数は計約850万部という。

1人で4冊買う

 ユニークなことに、書籍を買う人の約半数は、ケータイで読んでいる人という。作者と作り上げた宝物、あるいは、教訓を含んだ「バイブル」として手に取るという。保存用、普段用、ボーイフレンドへの贈り物用、友達への貸し出し用など、1人で4冊買うファンもいる。

 谷井玲・魔法のiらんど社長は、

 「大人は内容の過激な部分に目を向けがちですが、主人公の心の動きや、友情といったところに強く共感している。同世代が同じ目線で語り合う場として支えになっている。それが人気の理由なのでしょう」。

 冒頭の日本ケータイ小説大賞は、スターツ出版が、昨年11月に続く2回目として作品選考を行った。大賞と賞金200万円を獲得した「白いジャージ~先生と私~」の著者、reYさん(29)は、

 「反応がすぐに返ってくるのがやりがいになっています」

 と喜びを語った。前回の入賞した6作品は、いずれも出版されてそのうち4作品がベストセラーとなった。

 同社の小嵜力・書籍編集部プロデューサーは、

 「1年くらいでケータイ小説をめぐる状況は大きく変わった」

 と話す。

 ライブドアパブリッシングも、1年8か月ぶりの再起第一号として、「命の輝き」(未来著)を9月に出版した。2歳の娘をもつ20歳の未来さんの実話だ。

「命の大切さを学んだ」

 仲の良い5人家族で育った未来さんは、中学2年生の時、両親の不仲で家族が崩壊した。家出、レイプ、リストカット……。高校生になると、援助交際に手を染め、ボーイフレンドに裏切られ自殺未遂も。別の男の子との出会いで立ち直るが――。

 未来さんは、あとがきにこうつづっている。

 「汚いことも平気でし、たくさんの人を傷つけてきました。でも、この『命の輝き』だけは、弱い自分も、汚い自分もありのままに書きたかったのです。私はもう後悔しません。…読者の中にも、過去を後悔している方もおられるかと思います。でも大切なのは、これからの人生です。自分の手で自分なりの幸せをつかみ取ってください」

 ブログでもこう呼びかける。

 「今自分が生きているのは当然のことではないのです。…なくなっていい命なんてない。一つ一つの命が輝いているから…命を大切にしてください」

 読者の感想も率直だ。

 「私は中絶を2回経験しています…スゴイつらくて…リスカしたり…自分と重なる部分があったので…自分のことのよぅに感じました。私もいつかママになりたぃ そぅ思える小説」

 「初めて心から自分の命、そして皆の命を大切にしようと思いました。『命は大切』と教えてくれた『命の輝き』に本当に感謝しています」

 スターツ出版は5月、独自のケータイ小説サイト「野いちご」を立ち上げ、人気作品を月に1~2冊のペースで書籍化していくという。魔法のiらんどでも10月から、ライトノベルで知られる出版社と組み、文庫シリーズを毎月発行する。

 少女たちが互いに支え合うケータイ小説。大人は、少女の叫びにもっと耳を傾ける必要があるかもしれない。



引用元:読売新聞
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